• 皆さんごきげんよう

    車から降りたら
    めがねが曇りました
    とんでもねぇ湿度です

    きょう、コーヒーを淹れている間に
    息苦しさを感じました

    湿度のせいでしょうか
    水中で息継ぎをしようとしている気分でした

    く、くるしい…

    高校入試問題を紐解く 第4弾

    2024年度の北海道公立高校入学試験問題のうち
    英語の試験問題(筆記問題のみ)を
    途中で投げ出したくなるほど、ゆっくりじっくり解説するシリーズ第2弾です

    今回は、大問2の(3)

    イラストをヒントに、そこに描かれている少年1,2の会話を
    完成させる、という問題ですが、すでにその会話の大部分は
    出来上がっていて、足りない部分をあなたが考えてください(英作文)、
    というもので、それぞれの文章は主語・動詞を含めてください、という
    指示があります(主語と言っているから動詞、ではなく
    述語というべきだと思うのですが…(・・?)

    とにかく
    その会話文だけを抜き取ります
    1.(         ?)←いきなり一文目から英作文。クエスチョンマークが
    ついているので、ここでは出題者は
    私たちに疑問文を作って欲しいようです
    2. Oh, that’s Taro’s bag. I think he forgot it.
    3. We should take it to his house.
    4. (         ?)←二つ目の英作文。こちらもクエスチョンマークが
    ありますから、こちらでも疑問文を求めらています
    5. It’s next to the post office. Let’s go!

    これらの英文は、イラストの中にそれぞれの少年のセリフとして
    書かれているので、このイラストを見ながら解くのがいいと思います
    北海道高校受験情報サイトで、試験問題がダウンロードできます)

    なお、個人的に1と2の吹き出しの位置が、砂場のようなものの
    真下と、ブランコの柵のすぐ近くにあるせいで
    一瞬砂場とブランコの説明文を書くのか?と勘違いしそうに
    なりましたので、できればもう少しデザインの部分で工夫がされるといいなと
    思った次第です

    答えから質問を作る

    会話が成立するように、二つの文章を作るというこの課題
    まずは、1にふさわしい文章をつくるヒントを
    すでに提供されている文章から探します

    1(英作文スポット)
    2「あ、あれ、タロウのかばんだ。
    あいつ、忘れたんだな」
    3「家に持って行ってあげよう」
    4(もうひとつの英作文スポット)
    5「(それは)郵便局のとなりだよ。さ、行こう!」

    1では疑問文を作って欲しいということは
    その答えを見極めることでどのような疑問文を作ればいいのかが分かります

    一番のヒントになりそうなのは、やはり1の直後の2のセンテンス
    「あ、あれ、タロウのかばんだ。」という答えが得られる疑問文を考えます

    ここで改めてイラストを確認すると
    1のセリフ(この時点では空欄)を言っている少年Aは
    ブランコのそばにあるbackpackを指さしていて
    それに続いて少年Bが「あれはタロウのかばんだ」と言っています

    ということで私は
    「あれは何だ?」がというセリフが、ぱっと浮かびました

    流れを確認します
    「あれは何だろう?」
    「あ、あれはタロウのカバンだ」

    悪くない!
    では次の工程へ

    さぁ、英文を組み立てよう

    「何だろう」の「何」は疑問詞の一つwhatです

    日本語の場合、疑問詞が文の中ほどに位置することがよくありますが
    (例:スズちゃんは、今どこで油を売っていますか?
    私の祖父は、いつトイレに行くのだろう。)

    英語では疑問詞は一番目立つ場所=文章の先頭、に置きます
    「あれ」はthatで、そして日本語の文章ではその存在が控えめに
    なっていますが、be動詞のisの3つの単語で疑問文を作ります

    What is that? これだけです

    be動詞について、なぁんとなく、理由はよくわからないけれど
    とりあえず使っているという人が多いように思います

    英語の文章には、殆どの場合述語となる動詞が必要です
    ここでいう動詞は、①助動詞②be動詞③一般動詞で、このうちの
    ひとつが文章に使われていれば良い
    のです

    では、問:具体的に①②③のどれを使うのか?
    答え:「どのようなことを表現するか?」によって決まります

    「あれなんだ?」という日本語の文章の中に
    ①助動詞(can, will, should など)が見当たるのか
    ③一般動詞(run, make, playなど)が含まれているか

    という2点を確認します

    どちらも…「無い」ですね
    ということで②のbe動詞の出番です

    be動詞は、日本語に置き換えにくいので(~です、とか
    ~だ、ってすこぶる分かりにくい)
    日本語の文章の中にbe動詞があるかどうか、というよりも
    助動詞あるいは一般動詞があるかどうかを見て、
    どちらも無ければbe動詞の出番
    、と考えればいいと思います

    be動詞の活用は

    原形be
    現在形is, am, are
    過去形 was, were
    過去分詞形 been
    現在分詞形 beingとなっていて、主語が何で、どのような文章を作りたいのかで
    どれを使うのかが決まります

    「あれなんだ?」の出だしはwhat, 「あれ」はthatということで
    今回はbe動詞isを使ってWhat is that? という文章が完成します

    もしも「どうして、ここでbe動詞のis何だろう?」と思う方へ
    今度また、紅茶でも飲みながらゆっくり説明しますね

    まとめ

    今日のまとめです

    1.何もヒントが無いところで疑問文を作れるわけがない!
    ヒントは必ずある!
    QuestionがあってそれのAnswerを考える、というパターンに
    慣れている人が多いかもしれませんが、Answerが見いだせる、導くことが出来る、ので
    あれば、そこからQuestionを引っ張ってくることも出来るはずです

    2.よほど慣れている人はともかく、まずは「何を表現したいのか」
    メモ書きしよう
    日本語でいいので、実際に言葉(文章)を頭に浮かべるなり、紙に書くなりしてみよう
    そうすることで、必要な単語が何なのかが見えてくる!

    3.文章には主語と述語が必要です
    主語として使えるのは、名詞
    述語になるのは動詞です

    4.動詞という大きな袋の中には、①助動詞②be動詞③一般動詞
    という三つの袋が入っています
    文章を作るときに必要な動詞は、これらの①②③のどれか一つを
    選びます

    解答例と同じでなくても大丈夫

    英作文は、当然ながら答えが十人十色
    この問題の解答例となっている文章は
    Whose bag is that?(あれは誰のカバン・バッグだろう?)で
    私の考えたWhat’s that?とは異なっています

    そのため、解答には条件が示されていて
    今回の条件というのが「主語と動詞を含めた文章を作る」というものでした

    というわけで
    「あのカバン、おまえの?」
    「おい、あのカバンが見える?」
    「あのカバン、俺のではないぞ」
    なんていうものOKということになります

    一つ文章をひねり出して終わり、ではなく
    こうしてじっくり取り組むときには
    いくつ思いつくか、自分チャレンジをしてみる、これこそが
    勉強ってやつなんじゃないかなと思います

    英作文というと無条件に嫌がったり、ためらうひとが
    います
    すぐに逃げ出したりせずに、まずは自前の語彙で何とかならないか
    あがいてみましょう
    そのためには、「まとめ」に書いた項目2の段階で
    いくつかの候補になりそうな日本語の文を作るのがおすすめ
    その中で「これなら私の語彙力でも対応できるわ」というものが
    見つかるかもしれません

    さ、次回は、もう一つの吹き出しのセリフを考えます

    きょうも最後までのお付き合いありがとうございました(●’◡’●)